腰痛で悩む人の中には「腰痛を改善するために、腹筋や背筋を鍛えた方が良い」
という話を聞いたことがある人もいるでしょう。
特に、腰は脊椎(背骨)と腹筋で上半身の体重を支えているため、筋力が低下すると
腰椎(腰の辺りの背骨)に負荷がかかり、腰痛の原因になることがあります。
そのため、腹筋や背筋を鍛えるのは腰痛を改善する上でとても大切です。
腰痛と筋肉の関係
腰痛は筋肉と密接な関係があります。カラダは骨で動いているのではなく、骨の周りにある筋肉によって動いています。
筋肉は体中に張り巡らされており、特に腰周りの脊椎を支える筋肉が衰えてしまうと、
脊椎に直接負荷がかかり腰痛になりやすくなってしまいます。
筋肉が硬くなっていたり、運動不足で筋肉が衰えていたりするにも関わらず体重だけが増えている人などは、
腰痛になりやすいかもしれません。
腰痛改善のために腹筋、背筋のトレーニングをする際の注意点
腰痛改善には、腹筋や背筋のトレーニングが効果的です。
腰痛で悩む人が過度な腹筋や背筋のトレーニングをすると、
痛めている腰にさらに負担がかかり、かえって症状を悪化させてしまう恐れがあります。
腰を支える筋肉は、割れた腹筋のような表面上の筋肉ではなく、
カラダの奥にある深層筋(インナーマッスル)を鍛えることが重要と言われています。
インナーマッスルのトレーニングは、腰に負荷をかけるような激しい運動ではなく、
姿勢を正しい位置に調整したり、関節をゆっくり動かして負荷をかけるものです。
それによって筋肉を柔らかくする働きもあるため、腰痛改善の効果が期待できます。
ただし、やりすぎは逆効果なのでご自分の筋力や腰痛の程度を見ながら行いましょう。
腹筋、背筋トレーニングは腰痛の原因によって変えた方が良い?
腰痛の原因が猫背である場合は、スクワットや背筋のトレーニングが効果的です。
一方、腹筋のトレーニングは控えめにしましょう。猫背の人が腹筋を鍛えてしまうと、
鍛えた腹筋に引っ張られてますます猫背になることがあります。
逆に腰痛の原因が反り腰の場合は、猫背とは逆に腹筋のトレーニングを重点的に行い、
背筋のトレーニングは控えるようにしましょう。
腹筋、背筋はどのくらい鍛えたら良い?
上記の内容を踏まえると、猫背が原因で腰痛を引き起こしている場合は
腹筋:背筋=3:7くらいの割合で鍛えるのがおすすめです。
反対に反り腰の場合は腹筋:背筋=7:3の割合にしましょう。
見せる筋肉を作り上げるのではなく、内部の筋肉を鍛えることが目的なので、
激しいトレーニングは不要です。負荷の低いトレーニングを中心に回数をこなし、
腹筋と背筋をバランスよく鍛えましょう。
腰痛を改善しようとしてがむしゃらに筋力トレーニングを行ってしまうと、
かえって症状を悪化させる原因になるかもしれません。